~ 音節リズムの法則 ~
前回から、「SIMの発音習得法」という新しいテーマで お話ししています。 ちょっと時間が経っていますので復習してみましょう。 日本人は英語の発音がとても下手です。 その下手な発音を通じる発音にするために、どうすればいいのか、 ということで、「帰納法と演繹法」の話をしました。 「帰納法」というのは、何だったでしょうか。 具体的な例をあげて説明します。 例えば、ここに100匹のアシカがいるとします。 そのアシカたちを調べると、すべて5本指でした。 そこで、「アシカは5本指であろう」という結論を出すのが 帰納法です。 これに対し、 まず、アシカは5本指を持つ、という前提から出発して 「アシカ亜目のアザラシも、また5本指を持つに違いない」 と推定するのが「演繹法」です。 効果的な発音習得法という観点から言いますと、 帰納法では非効率なんです。 演繹法の方が絶対に優れています。 帰納法による発音習得法とは、個々の発音をそれぞれ個別に覚えていく というものです。 1000語だったら1000語。 10000語だったら10000語を、個別にその都度、 覚えていくというわけです。 「発音は理屈ではない。習うより慣れろ」という感じです。 これに対して、演繹法による発音習得法とは、 「発音にはひとつの原理原則があって、それをきちんとふまえた上で、 理論的に覚えていきましょう」ということです。 では、その原理原則とは何か? …今日は、ここからです。 英語の発音には基本的な原理原則があります。 それが、「音節リズムの法則」です。 「音節リズムの法則」とは何かというと、 「音節の数で拍子をとって発音する」ということです。 たとえば handsome は、「ハンドサム」ではなく 「ハン・サム」と発音しますよね。 なぜ、こうなるのでしょう? それはこの語が、母音が2つある2音節の単語だからです。 ですから真ん中の d は非常にかすかになり、 「ハン・サム」といった感じに、2拍で発音しなければなりません。 「ハン・ド・サム」では3拍になってしまい、リズムが狂って しまいます。 では次に、MacDonald はどうでしょう。 アメリカでは、いくら「マクドナルド!」と言っても叫んでも 絶対に通じませんよ。 なぜなら、この単語が3音節の語だからです。 ですから「マク・ダー・ノー」と3拍で発音しなければなりません。 「マクドナルド」では6拍になってしまうので決して通じません。 このように英語は、「1音節は1拍」で、「2音節は2拍」で、 「3音節は3拍」でという具合に、「音節の数でリズムを取って」 発音します。 これが英語発音の基本原則である、「音節リズムの法則」です。 …この続きはまた次回。 … お楽しみに!
by danueno
| 2008-01-10 15:49
| SIMうんちく
|
カテゴリ
以前の記事
2013年 10月 2012年 03月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||