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「ミク中」で深まる現代人の孤独 

皆さん、「ミク中」ってご存じですか?

中にはピンと来た方もおられると思いますが、これは「ミクシイ中毒」のこと
です。



「ミクシイ」とはご承知の通り、若者を中心に会員数500万人を誇るソーシャル
ネットワーキングサービス(SNS)です。

SNSとは、簡単に言うと、「会員制のインターネット交流サービス」。

たとえば通常の掲示板などでは、誰でも自由に書き込んだり読んだりのコミュニ
ケーションがはかれますが、ミクシィは完全招待制です。

…つまり、紹介がないと会員にはなれません。

招待制をとることで、ユーザーそれぞれの素性が明らかになり、健全で安心感の
ある居心地の良いコミュニティを維持することができる、というのがうたい文句。

なるほどこれだと、一般の掲示板によくある「荒らし」などに煩わされることは
ありません。



「ミクシィ中毒」とは、これに過剰にはまること。…つまり依存症のことです。

たとえばこれにかかったAさんは、「自分が書いた日記にコメントが来ていない
かが常に気になって、仕事中でもPCをのぞいてしまう」とのこと。

そして、帰宅後もまずPCを起動しミクシィにつなぎます。

「今日は疲れた」との書き込みに「大変だったね」と返事が来るだけで心が和み、
ふと気が付けば1、2時間は当たり前…。「独り暮らしでも社会とつながって
いる気がする」と語っています。



私はこれを読んで「ちょっと危険だな…」と思いました。

私自身も感じることですが、インターネットの普及と共にどんどんバーチャル化
が進み、人や物事とのかかわりに現実感が失われていくような気がします。

ネットを通しての交流もそのひとつで、これはなかなか魅力があるためにハマリ
やすく、気が付くと、そのために人とのリアルなコミュニケーションの時間が
削られていく傾向にあるのです。

Webコミュニケーションの可能性は高く評価しつつも、ネットの中の交流は結局
バーチャルでしかなく、現代人の孤独をさらに深める側面も否定できないと感じ
ています。

ニューズウィーク
by danueno | 2006-11-22 17:25 | 編集後記


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