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「SIMの英文法」その73

            時制の一致
 

 前回は、「SIM訳は隠された内容まで読み取る」というテーマで、
 書かせていただきました。

 今日は、これに関連して「時制の一致」について説明しましょう。


 まずは、例文です。

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  I thought that he was ill.

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 この文を日本語に訳してみると「私は、彼は病気であると思った」
 となり、 「思った」(過去)と「病気である」(現在)とでは、
 時制が一致しません。

 また「彼は病気であったと思った」と訳すと、それは、
 I thought…that he had been ill. という文の訳になります。


 つまり英語では「私が考えた」時と同じ時点で、
 彼が病気をしていたのであれば that he was illとなり、
 thought と was の時制が一致しなければなりません。


 日本語ではこの場合「病気であると思った」となって、
 表現上の時制は一致しません。


 そこで、英語を読んだり書いたりする時には、
 まず I thought の主節の時制を正確に記憶して、
 これを基準にして次の従属節の時制を読み、that he was ill
 だったら I thoughtと、同じ時点で彼が病気だったのだ、
 と判断します。


 また従属節が that he had been ill だったら、
「考えた」時より以前の時点で病気だったのだ、
 と判断します。


 この判断の基準が主節 I thought にあるのですから、
 まずこの部分を正確に把握しなければなりません。


「主節を基準にして従属節の内容を考える」
 という「ネイティブ思考法」で読み進むには、
 主節の語句を、その文を読み終えるまで記憶しておいて、
 従属節の内容を判断するのです。


 …ところが、これがなかなかできないのです。

 文を最後まで読んでいるうちに、前の部分を忘れてしまうのです。
 そのために、再び前の部分に戻って読まなければなりません。

 これでは、「返り読み」になってしまいます。
 それではいけませんね。

 解決法はあるのでしょうか。


        …続きは、また来週!


                 … お楽しみに!
by danueno | 2011-01-20 10:27 | SIMうんちく


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