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「SIMの英文法」その22

    目に見えない英文法 補足 


 前回は、「目に見えない英文法」シリーズの最終回でしたが、

 ちょっと書きたいことが出てきましたので、少し補足したいと

 思います。


 書きたいこととは、「変身する動詞:不定詞」です。

 不定詞は動詞が変身の術を使って、名詞、形容詞、あるいは

 副詞に変身した姿なのです。


 それは意味によって、変身のタイプ(名詞的用法、形容詞的用法、

 副詞的用法)が分かれます。



 さて、ここで不定詞の名前の由来について述べておきたいと思います。

 英文法には、この不定詞をはじめ、いくつかの意味不明の文法用語

 がありますね。


 たとえば、現在完了形です。


 現在完了形では、現在と完了(つまり過去)が同居しているわけですが、

 日本人の頭にはなかなかこれがピンと来ません。

 不定詞もこれに劣らず、わかりにくいものではないでしょうか。



 先にも述べましたように、不定詞はもともと動詞です。

 その動詞に、なぜ、不定詞という名前がつけられたのでしょうか。


 それは、不定詞になった動詞は、もう動詞ではないからです。

 たとえば次の文章をご覧ください。


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    Men should not offer to shake hands with a lady.
   
    男性は申し出るべきでない…女性に握手をすることを。

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 この場合の to shake hands(握手をすることを) は、

 もう動詞ではなくなっています。


 かといって、この場合は名詞的用法ですが、to shake を

 名詞と言うこともできません。


 …ではいったい何なのか?



 それを「不定詞」と呼ぶことにしたのです。

 なぜ「不定詞」という名前かというと、そもそも動詞とは、

 文の中で主語の述語動詞として使われるのが本来の姿です。


 その場合には、現在形とか、過去形という特定の形に変形します。

 たとえば、三人称単数現在の s が付いたり、過去形の ed が付いたり

 します。


 このように特定の時制をとる以前の形が、辞書に出ている動詞の原形です。

「to + 動詞の原形」を不定詞と呼ぶのは、それが、動詞が

 特定の時制をとる前の、不特定の段階の原形動詞を使うからなのです。

 これが、不定詞の名前の由来です。


 そうして、この不定詞とは、動詞が変身して、名詞的に、あるいは

 形容詞的に、はたまた副詞的に使われる、ということなのです。



 ところで、動詞が変身する例として、もうひとつあります。

 それは何かというと…




      … この続きは、また次回!

           
    …お楽しみに! 
by danueno | 2009-12-22 15:49 | SIMうんちく


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