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「SIMの英文法」その78

         音節リズムの法則
       
  
 新シリーズ「SIMの発音習得法」、今日はその3回目です。
 例によって、ちょっと前回の復習をしましょう。


 英語の発音には基本的な原理原則がある、ということでした。
 それが、「音節リズムの法則」でしたね。


「音節リズムの法則」とは何かというと、
「音節の数で拍子をとって発音する」ということ。


 たとえば handsome は、母音が2つ、つまり2音節の単語なので
「ハン・サム」と2拍で発音します。
 
 MacDonald は、母音が3つですね。つまり3音節です。
 ですから「マク・ドー・ノー」と、3拍で発音します。


 …前回はここまでした。
 今日は、この続きです。


 では、milkはどうでしょうか?

 これは、一見通じそうで実は通じにくい単語のひとつです。

 日本人が普通に言うように「ミルク」言っても、英語圏では
 ほとんど通じません。

 なぜなら、本来、miklは見ての通り、母音が1つで1音節の
 単語です。ですから1拍で発音しなければなりません。

 それを「ミルク」(mi-lu-ku)と言っていては、余計な母音が
 2つもくっついていて、3音節になっていますので、
 なかなか通じない、というわけです。


 ですから、カタカナで表記するのは難しいですが、
「ミゥク」といった感じで1拍にまとめてください。

 そうすれば通じる発音になります。
 とにかく、milkは拍数を1拍にまとめること、これが鉄則です。


 では、これが文章の場合どうでしょうか。

 たとえば、Look at this. です。

 この文章の母音の数を数えてください。

 3つですね。
 重母音はひとつに数えます。


 ですから全体を3拍で、発音すれば良いのです。
「ルッ・カッ・ディス」といった感じですね。



 このように英語は、「1音節は1拍」で、「2音節は2拍」で、
「3音節は3拍」でという具合に、「音節の数でリズムを取って」
 発音するという規則があります。

 これを「音節リズムの法則」と呼びます。


 英単語を個々に何百、何千と覚えるよりも、
 このような原理原則にのっとって記憶するようにすると、
 学習効率が飛躍的にUPします。

 
「エート、この単語の発音、何だっけなー?」と
 記憶が定かでない時も、音節の数がわかれば
 発音の大体の輪郭が推測できますので、かなり楽に
 発音できるようになるのです。

 
 これが、帰納法ではない、演繹法による発音学習です。


      …この続きはまた次回。


               … お楽しみに!
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by danueno | 2011-02-23 16:48 | SIMうんちく

赦されざる罪はない

 幕末の時代に、好地由太郎(こうちよしたろう)という人がいました。
 この人はとんでもない極悪人でした。

 どれほど悪かったかと言うと…


 1865年房総半島の貧しい家庭に生まれた彼は、
 18才の時に奉公先の女主人を殺害、金を奪い、証拠を消すために放火し、
 終身刑の判決を受け、北海道は空知の監獄に入れられたのです。

 しかも、獄中で彼は脱走を繰り返し、その度に逮捕され、
 少しも反省の色がないために看守からひどく嫌われていました。


 ところが、ある日のこと、見知らぬ牧師が刑務所を訪問し、
 彼に一冊の聖書を差し入れました。

 教育を受けていない彼は聖書を読むことができませんでした。
 もっとも、文字が読めたとしても聖書を読むような男では
 ありませんでした。

 それから少したって、由太郎は不思議な夢をみました。
 天使のような輝いた顔の少年が現われて、
「この本を食べなさい。これは永遠の生命を与える神の道です」
と告げたのです。

 夢から覚めた由太郎は、聖書のことだと気づきました。
 それで、看守長から片仮名と平仮名を学び、
 聖書を一生懸命に読み始めました。


 聖書を読むにつれて彼は、自分が生きるに値しないような人間である、
 と痛感するようになり、次第に変わっていきました。

 酒もたばこもやめました。
 人がいやがる便所掃除を率先してやるようになり、
 病気の囚人には心をこめて介護し、自分の魂を救った聖書の福音を
 他の囚人たちにも伝えました。

 聖書に書かれたイエス様のみことばに触れた由太郎は、
 新しい人生を歩み始めたのです。


 一転して模範囚となった好地由太郎は、明治天皇の特別な恩赦により
 釈放されました。そればかりか、天皇の特別な計らいによって
 戸籍から犯罪歴が抹消されたともいいます。

 23年の監獄生活を終えた好地由太郎は牧師になりました。
 そして、多くの魂をキリストに導いたということです。



     But go and learn what this means:“I desire mercy,
  not sacrifice.” For I have not come to call the righteous,
  but sinners.
              BIBLE(matthew 9:13)


  〔『わたしはあわれみは好むが、いけにえは好まない。』とは
   どういう意味か行って学んで来なさい。わたしは正しい人を
   招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」

              聖書(マタイ伝 9章13説)
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by danueno | 2011-02-23 16:46 | 編集後記

「SIMの英文法」その77

          音節リズムの法則 
       

 前回から、「SIMの発音習得法」という新しいテーマで
 お話ししています。
 
 ちょっと復習してみましょう。


 日本人は英語の発音がとても下手です。

 その下手な発音を通じる発音にするために、どうすればいいのか、
 ということで、「帰納法と演繹法」の話をしました。



「帰納法」というのは、何だったでしょうか。 
 具体的な例をあげて説明します。

 例えば、ここに100匹のアシカがいるとします。
 そのアシカたちを調べると、すべて5本指でした。

 そこで、「アシカは5本指であろう」という結論を出すのが
 帰納法です。


 これに対し、
 まず、アシカは5本指を持つ、という前提から出発して
「アシカ亜目のアザラシも、また5本指を持つに違いない」
 と推定するのが「演繹法」です。



 効果的な発音習得法という観点から言いますと、
 帰納法では非効率なのです。
 演繹法の方が絶対に優れています。

 帰納法による発音習得法とは、個々の発音をそれぞれ個別に
 覚えていく、というものです。

 1,000語だったら1,000語。

 10,000語だったら10,000語を、個別にその都度、
 覚えていくというわけです。

「発音は理屈ではない。習うより慣れろ」という理屈です。


 これに対して、演繹法による発音習得法とは、
「発音にはひとつの原理原則があって、それをきちんとふまえた上で、
 理論的に覚えていきましょう」ということです。


 では、その原理原則とは何か?




 …今日は、ここからです。


 英語の発音には基本的な原理原則があります。
 それが、「音節リズムの法則」です。

「音節リズムの法則」とは何かというと、
「音節の数で拍子をとって発音する」ということです。


 たとえば handsome は、「ハンドサム」ではなく
「ハン・サム」と発音しますよね。

 なぜ、こうなるのでしょう?

 それはこの語が、母音が2つある2音節の単語だからです。

 ですから真ん中の d は非常にかすかになり、
「ハン・サム」といった感じに、2拍で発音しなければ
なりません。


「ハン・ド・サム」では3拍になってしまい、リズムが狂って
 しまいます。



 では次に、MacDonald はどうでしょう。

 アメリカでは、いくら「マクドナルド!」と言っても叫んでも
 絶対に通じません。


 なぜなら、この単語が3音節の語だからです。
 ですから「マク・ダー・ノー」と3拍で発音しなければなりません。
 
「マクドナルド」では6拍になってしまうので、
 決して通じないのです。


 このように英語は、「1音節は1拍」で、「2音節は2拍」で、
「3音節は3拍」でという具合に、「音節の数でリズムを取って」
 発音します。


 これが英語発音の基本原則である、「音節リズムの法則」です。 

これを知って、意識的に訓練するだけで、あなたの発音は、
 驚くほど良くなります。

 発音が良くなると、リスニング力もUPします。


      …この続きはまた次回。


               … お楽しみ
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by danueno | 2011-02-16 14:50 | SIMうんちく

たとえ日本国に背いても

 今日も読者の皆さんに、素晴らしい人物をご紹介します。

 第二次世界大戦中、ナチスに追われて難民となったユダヤ人
 6000人の命を救った、ひとりの日本人の物語です。


 彼の名は、杉原千畝(ちうね)。

 リトアニアの首都カウナスの日本領事館で領事をしていました。
 彼は敬虔なクリスチャンでありました。


 1940年7月27日の朝、杉原は外が騒がしいのに気がつきます。

 建物の回りにはヨレヨレの服装をした大勢の老若男女が、
 公邸の鉄柵にしがみついて、何やらこちらに向かって必死に
 訴えていました。

 人々はナチスのユダヤ人狩りを恐れ、
 ポーランドから歩いて逃げてきたユダヤ人難民でした。
 彼らの願いは、日本を経由してアメリカや南米へ移住するための
 通過ビザ発給でした。


 杉原は日本の外務大臣に電報で伺いを立てました。
 ところが、返事は「否」でした。

 当時ドイツと同盟関係にあった日本政府が、許可するわけが
 なかったのです。

 杉原は夜も眠れないほど苦しみ祈り続けました。
 そして、ついに決断します。

 「ビザを出さなかったら、神に背くことだ。
  私は自分の責任において明日から発行する」

 杉原は、たとえ日本国に背いても、神様に従う道を選んだ
 のです。

 8月1日、杉原の口から「ビザ発行」の言葉を聞いた瞬間、
 ユダヤ人たちの間に大きなどよめきが起こりました。
 人々は抱き合い躍り上がって喜びました。


 それから杉原は、ユダヤ人を救うために、朝から晩まで
 ビザを書き続けました。用紙はすぐに無くなり、すべて手書きで
 ビザを書きました。

 ついに万年筆が折れ、ペンにインクをつけて書き続けました。
 連日の疲れと睡眠不足で目は充血し、顔つきまで変わりました。

 しかし、外には大勢のユダヤ人が順番を待って立っています。
 杉原は休むことなく、ひたすらキリストにある愛に燃えて、
 ビザを書き続けました。


 この時の杉原千畝の命をかけた奉仕により、
 約6000人のユダヤ人が命拾いしました。

 後に杉原は外務省を退職させられます。
 その杉原に、ある日突然イスラエル大使館から電話がありました。
 時の参事官ニシュリが会いたいと言うのです。

 杉原が行ってみると参事官ニシュリは、一枚のボロボロになった
 紙切れを見せて、こう言いました。

「あなが書いてくださったこのビザのお陰で、私は救われました」


 翌年の1969年、杉原はイスラエルに招待されました。
 多くのユダヤ人の歓迎を受け、イスラエル政府からは栄誉ある
「諸国民の中の正義の人賞」を受賞されました。
これは日本人としてはじめての受賞でした。

 このことが日本の新聞やテレビで報道され、注目を集めました。
 インタビューを受けて杉原はただひとこと、こう言いました。

「私は当然のことをしただけです。」





     Be faithful, even to the point of death, and I will
give you life as your victor's crown.
   
       BIBLE(Revelation 2:10)

      
   〔死に至るまで忠実でありなさい。そうすれば、わたしは
    あなたにいのちの冠を与えよう。〕

           聖書(黙示録 2章10節)
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by danueno | 2011-02-16 14:49 | 編集後記

「SIMの英文法」その76

         「演繹法」VS.「帰納法」


 今日から、新しいテーマ、「SIMの発音習得法」が
 スタートします。 

 今回は、「演繹法」VS.「帰納法」というお話しです。 


 日本人は英語の発音がとても下手ですが、
 この問題は小さくありません。

 通じる英語も通じなくなるし、そのせいでリスニングまで
 悪影響を受けるのです。 

 通じる発音にするためには、どうすればいいのでしょうか?

 それでリスニング力までUPするというのは、
 どういうことなのでしょうか?


 …このシリーズにご期待ください。



 さて、いきなり「演繹法」「帰納法」などと、
 難しい言葉を使ってしまいました。

「演繹法」というのは、幾何学などで公理、定理がまずあって、
 それによっていろいろな問題を解くようなやり方を指します。

 これはフランスの有名な哲学者デカルト(1596-1650)が、
 近代的な方法論として確立しました。


 一方の「帰納法」というのは、世の中に存在する個々の
 具体的な事柄から、ある一定の法則を導き出す、
 というものです。

 ちょっと、難しいですか?
 では、具体的な例をあげて説明しましょう。


 先に、帰納法からいきます。

 例えば、ここに100匹のアシカがいるとします。

 そのアシカたちを調べると、すべて5本指でした。

 そこで、「アシカは5本指であろう」
 という結論を出すのが帰納法です。


 これに対し、
 まず「アシカは5本指を持つ」という前提から出発して
 アシカ亜目のアザラシも、また5本指を持つに違いない、
 と推定するのが演繹法です。


 さて、最も効果的な発音習得法は、「演繹法」と「帰納法」
 のうちのどちらでしょうか?

 答は「演繹法」なんです。
「帰納法」ではありません。


 ちょっと考えてみてください。

「帰納法」による発音習得法とは、個々の発音をそれぞれ
 個別に覚えていくというものです。

 1,000語だったら1,000語。

 10,000語だったら10,000語を、個別にその都度、
 単語の発音を覚えていくというわけです。

「発音は理屈ではない。習うより慣れろ」
 という理屈ですね。



 これに対して、「演繹法」による発音習得法とは、
 発音にはひとつの原理原則があって、
 それをきちんとふまえて、理論的に覚えていきましょう、
 ということです。



 では、その原理原則とは何か?

 これについては、また次回、お話ししましょう。


           … お楽しみに!
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by danueno | 2011-02-09 15:48 | SIMうんちく

人間である限り

 前回の編集後記は、ヘレン・ケラーの先生であった
 サリバン先生の前半生についてご紹介しましたが、
 今日はその続きです。

-------------------------------------------------------------
 
 ある日のこと、クリスチャンであるサリバン先生は、
 ヘレンがかなり、いろいろなことを覚えてきたので、
 人間にとって一番大切な、「神を信じる」
 ということについて教えようとしました。

 しかし、賛美歌を聞いたこともなければ、
 牧師の説教を聞いたこともなく、聖書を読んだこともなければ、
 教会も見えないヘレンに、どうやって神様のことを
 教えたらいいかわかりませんでした。

 悩んだあげくサリバン先生は、
 フィリップ・ブルックス牧師に相談しました。


 牧師は、
「決して心配いりません。目が見えず、耳が聞こえず、
 口がきけなくても、人間である限り、必ず神様がわかります。」
 と答えたそうです。

 ある日、フィリップ牧師はヘレンを訪ね、
 サリバン先生式の手のひらにする通訳で、熱心に
「神の愛」と「イエス・キリストの救い」について語りました。

 話が終わると、ヘレンは牧師に向かって言いました。

「私はそのことを前から知っていました。
 ただ、その方が神様という名であることを初めて知りました」

 その場にいた人々は非常に驚き、神を崇めたとこのとです。


 そのヘレン・ケラーが来日した時、
 ひとりの新聞記者が質問しました。

「あなたは、今、幸せですか?」

 手のひらに通訳されたヘレンは、即座に答えました。

「はい、私は幸せです。
 イエス・キリストにあって。」




     This is love: not that we loved God, but that he
  loved us and sent his Son as an atoning sacrifice for
  our sins.
           BIBLE(1 John 4:10)

      
   〔私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、
    私たちの罪のために、なだめの供え物としての御子を
    遣わされました。ここに愛があるのです。〕

           聖書(ヨハネの手紙 第1 4章10節)
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by danueno | 2011-02-09 15:47 | 編集後記

「SIMの英文法」その75

          リテンションの重要性



 このところ「時制の一致」というテーマでお話ししています。

 今日は、その際、retention(リテンション 保持)がとても重要である、
 ということについて説明します。


 前回で、日本人は文を最後まで読んでいるうちに、
 前の部分を忘れてしまうと言いました。


 この問題の解決法はただひとつ、
「忘れないような訓練をする」ということでしたね。


 具体的に言うと、前のセンスグループ(意味のまとまり)を
 意識して retention(リテンション:保持)しながら読んでいく、

  …ということです。


 この訓練は、時制をしっかり把握する上で、とても重要です。

 では、例文をご覧ください。


 ----------------------------------------------------------

   He said that the step I had taken was dangerous.

 ----------------------------------------------------------


 これをセンスグループごとに、文頭から読んでみましょう。

 まず、S+Vで句切りましょうね。

 すると、He said「彼は言った」ですね。
 過去形です。


 このセンスグループを、時制も含めてしっかりと、
 retenion(保持)してください。

 
 ところで、次の that以下の名詞節では a stepではなく、
 the stepと theがついています。

 ですから「その手段」は、すでに前に説明されているか、
 あるいはこの直後に、形容詞節で説明されるのかのどちらかです。

 ここでは、直ぐ後の I had taken「私が採った」が
 the stepの説明です。


 そうすると、この had takenが過去完了形ですから
「彼が言った」時点より前に「私が採った手段」であることを
 説明していることが理解できますね。


 そして、その手段が「危険である」と言ったのです。

 ここで was だから saidと同じ時点で「危険である」ということを
 表しています。


 まとめてみましょう。


 ----------------------------------------------------------

   He said …that the step I had taken …was dangerous.

   彼は言った  … 私が取った手段は … 危険であると。
   (過去)     (過去完了)     (過去)

 ----------------------------------------------------------


 ちなみに、これが、was ではなくて、had been dangerous だったら、
「彼が言った」時点より前の時点で「その手段は危険だった」と
 言ったことになります。

 いずれにしても、最初のセンスグループである He said が
 過去形であることを、意識的に保持(retention)することが
 とても大切です。


 そうしておいて、that以下で言われている内容が、
「その時と同じ時点のことを言っているのか」、
「それより前の時点のことを言っているのか」を
 きちんと理解することが大切なのです。



 以上、今日は、retention (リテンション:保持)の
 重要性についてお話ししました。

 この能力は意識して訓練しなければ身に付きません。

 retentionがうまくできるようになると、時制にとどまらず
 前フレーズの内容把握が確実になるので、
 英文を速くスラスラと理解できるようになります。


    …この続きは、また来週!

                 … お楽しみに!
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by danueno | 2011-02-07 17:25

暗やみの圧制から救い出された少女

 最近、ある方が私に、ある偉人の物語を話してくださいました。
 すごく感動しましたので、皆様にもご紹介します。

 物語の冒頭を読んだだけでは、それがあの偉人の生涯の始めだとは、
 誰も思わないでしょう。

------------------------------------------------------------
 
  20世紀の初め、ニュー・イングランドの精神病院に、
  リトル・アーニーと呼ばれていた女の子がいました。

  彼女は、何にも反応を示さない緊張型分裂症患者でベッドに
  うずくまり、一言も話さず、胎児のように丸まったまま
  動こうとはしませんでした。


  職員はあらゆることをして彼女を助けようとしましたが、
  ついに回復の見込み無しとされ、施設の地下にある独房に
  監禁されてしまったのです。

  毎日、掃除婦がアーニーの独房の周辺を掃除しにやってきました。
  彼女は神に創られたすべてのものは、愛と気配りと、優しさが
  必要であると信じるクリスチャンでした。


  彼女は昼の時間をアーニーの部屋の前で過ごすことに決め、
  彼女に聖書を読み、神が彼女を救ってくれるように祈りました。
  しかし、アーニーには何の反応もありませんでした。

  彼女はまた、愛情の印として少しの食物を持っていきましたが、
  それも決して受け取られることはありませんでした。

  何ヶ月もそんなことが続いたある日のことです。
  彼女が回収したお皿の中から一つのチョコレートケーキが
  なくなっていました。


  そして、その日からだんだんアーニーは自分の殻から
  抜け出し始め、その掃除婦と話をするようにまでなったのです。

  こうして、アーニーは見放された地下室から連れて出され、
  もう一度治療を受けることができるようになりました。


  二年後、アーニーはまったく普通の生活が送れるまでに回復を
  していました。しかし、彼女はその精神病院に残り続けました。

  その施設に留まり続け、自分が受けた愛をもって、自分と同じ
  苦しみの中にいる人々を愛していくことにしたのです。


  時を経て、その精神病院の院長は、目も見えず、耳も聞こえず、
  口もきけないというまったく見放された子供を世話してくれる人を
  紹介して欲しいという依頼を受けました。

  院長はこの施設で奇跡的に回復したアーニーを紹介しました。
  このアーニーこそ、ヘレン・ケラーを救ったあのアン・サリバン
  だったのです。


    For he has rescued us from the dominion of darkness
  and brought us into the kingdom of the Son he loves.

           BIBLE(Colossians 1:13)

      
   〔神は、私たちを暗やみの圧制から救い出して、
    愛する御子のご支配の中に移してくださいました。〕

           聖書(コロサイ人への手紙 1章13節)
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by danueno | 2011-02-07 17:22 | 編集後記