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形の上では区別できない形容詞句と副詞句(2)
前回は、前置詞句のお話しをしました。 前置詞句は「前置詞+名詞」でできていますが、この前置詞句が、 ある時は形容詞句になり、ある時は副詞句として使われています。 その区別はいったいどういう風にしてつけるのか、 というお話しでした。 結論は何でしたか…? はい…それは、「文章の前半を訳してからでないとわからない」 ということでした。 たとえば、in my pocket という前置詞句。 これは形容詞句なのか、それとも副詞句なのか、 見ただけではわかりません。 これが文の中で使われて初めて、それが決まります。 ------------------------------------------------------------ I have a card in my pocket. ↓ ↓ ↓ 私はカードを持っています/私のポケットの中に。 ------------------------------------------------------------ 文章の前半が「私はカードを持っています」なので、 「ポケットの中に」と訳が確定します。 つまり副詞句になります。 この場合のin my pocket が、どうして「ポケットの中の」という 形容詞句にならないのかというと、それは前文の意味からして そうなるのです。 では、これと逆の場合を見てみましょう。 ------------------------------------------------------------ It is a card in my pocket. ↓ ↓ ↓ それはカードです/私のポケットの中の。 ------------------------------------------------------------ この場合、「ポケットの中の」と訳される形容詞句になる理由は、 前文が「それはカードです」なので、当然、形容詞句としての訳が 導き出されるわけなのです。 つまり、外見上、全く同じ形をしている前置詞句が、 はたして副詞句なのか形容詞句なのか判断ができるのは、 その前の語句の意味がわかっているからだ、 ということです。 ということは、英文を文頭から訳さなければ、その前置詞句が、 副詞句か形容詞句かはわからない、ということですね。 ですから、学校で教わる「返り読み」のように、 文の後部にある前置詞句から先に正しい訳をする事は、 まず不可能、ということなんです。 ここまでが前回のお話でした。 今日は、この点を少し突っ込んでお話ししましょう。 実は、英文にはこのような前置詞句が沢山使われますが、 この前置詞句をうまく処理できなければ英文は読めない、 といっても言い過ぎではないんです。 そして前置詞句をうまく処理するためには、「返り読み」などせず、 英語を「英語の語順」で頭から訳していくことが どうしても必要なんです。 たとえば、次の英文を見てください。 ----------------------------------------------------------- This is my first assignment to the LA office. ----------------------------------------------------------- まず、英語の語順で頭から訳してみてください。 …いかがですか? 前文は「これは私の最初の赴任だ…」ですね。 すると、どうなりますか? はい、ごく自然に、to the LA officeは、「LA事務所への」という 「赴任」を修飾する形容詞句だ、ということになりますね。 では、次の例文はどうですか? ------------------------------------------------------------------ Mr.Thompson has sent a very important document to the LA office. ------------------------------------------------------------------ 「トンプソン氏は、非常に重要な書類を送った」ですね。 すると to the LA office の意味は、おのずから「送った」を 修飾する副詞句として「LA事務所に」になります。 間違っても「LA事務所の」にはなりません。 このように、前置詞句であることは目で見てはっきりわかりますが、 その前置詞句が形容詞句か、副詞句かという文法上の最終判断は、 訳をしなければわからない、ということなんです。 これを私は、訳してみなければわからないという意味で、 「見えない英文法」と名付けたいと思います。 ところが、この「見えない英文法」を全く無視するのが、 先に少し触れました、いわゆる学校英語の英文法なんです。 この点が全くおかしいので、生徒は非常に混乱してしまい、 結局、「英語は難しい」ということになってしまったんですね。 …どこがどうおかしいかというと。 …それはまた次回ということで。 …お楽しみに!
形の上では区別できない形容詞句と副詞句
これまで、何回かに分けて、形容詞句と副詞句について 説明してきました。 副詞句と形容詞句は、同じように「前置詞+名詞」でできており、 このような外形から共に「前置詞句」と呼ばれます。 外形上全く同じ形をしている前置詞句が、ある時は形容詞句で、 ある時は副詞句として使われているわけです。 その区別はいったいどういう風にしてつけるのでしょうか。 今日は、その点についてご説明しましょう。 ここで、ちょっと皆さんに問題を出しましょう。 in my pocket は前置詞句ですが、これは形容詞句でしょうか? それとも副詞句でしょうか? …答はわかりましたか。 …はい。 実は、このままでは、まだ形容詞句でも副詞句でもありません。 これが文の中で使われて初めて、それが決まるんですね。 例をあげましょう。 --------------------------------------------------------- I have a card in my pocket. --------------------------------------------------------- さっそく訳してみましょう。 --------------------------------------------------------- I have a card(私はカードを持っている)… in my pocket.(ポケットの中に) --------------------------------------------------------- この場合は、「ポケットの中に」と訳をしますので、 in my pocket は副詞句になります。 そして、これを「ポケットの中に」と副詞句としての訳ができるのは、 I have a card が「私はカードを持っている」と訳されるからです。 つまり、「カードを持っている」のだから、「ポケットの中に」、 という訳が規定されてくるわけですね。 しかしこれが、It is a card in my pocket. だったら どうでしょう。 この場合、「ポケットの中の」と訳される形容詞句になります。 これが形容詞句であると判断できるのは、It is a card が、 「それはカードです」と訳されるからです。 つまり、前置詞句が名詞を説明するために使われていたら形容詞句で、 動詞や形容詞、副詞、または文全体を説明するために用いられていたら 副詞句です。 ちょっとまとめてみましょう。 ---------------------------------------------------------------- ● 形容詞句 ⇒ 名詞を修飾 ● 副詞句 ⇒ 動詞、形容詞、副詞、または文全体を修飾 ---------------------------------------------------------------- ここまでで重要な事は、外見上、全く同じ形をしている前置詞句が、 はたして副詞句なのか形容詞句なのか判断ができるのは、 その前の語句の意味がわかっているからだ、ということです。 ということは、英文を文頭から訳さなければ、その前置詞句が、 副詞句か形容詞句かはわからない、ということなんです。 ですから、学校で教わる「返り読み」のように、文の後部にある 前置詞句から先に正しい訳をする事はまず不可能というわけです。 ここにも学校英語の矛盾があります。 今回の例のような中学程度の簡単な文ならまだよいのですが、 これがもう少し長い複雑な文になると、この学校英語の矛盾が はっきりと現れてきますね。 …この続きはまた来週! …お楽しみに!
副詞句を覚える(3)
「SIMの英文法」シリーズは、このところ「副詞句の働き」という テーマでお話ししています。 今日はその3回目です。 前回は、副詞句を「英語の思考法」で理解することの大切さを お話ししました。 そのために、Gone with the Wind という例文をあげました。 ちょっと復習しましょう。 Gone with the Wind を、「風と共に去りぬ」と訳したのでは、 英語はいつまでたってもわかるようにならない、 ということでした。 英米人の感じ方はこれと違い、まず Gone を耳にした段階で瞬間的に、 「去りぬ」「行ってしまった」という語感を感じます。 それに続いて、with the Wind を聞くことで、「風と共に」という 付帯状況を感じ取っています。 --------------------------------------------------------------- Gone(行ってしまった)… with the Wind(風と共に) --------------------------------------------------------------- このように「英語の語順」に忠実なSIM訳で理解すると、 Gone(行ってしまった)の寂しさ、空虚感が、with the Wind(風と共に) という副詞句によって、強調されるのがわかります。 日本語の語順で「風と共に去りぬ」と訳したのでは、この英語の味わいが 死んでしまう、ということでしたね。 このように、「英語の思考法」で理解することは、英語の本質の理解 にまで関わってくるんです。 では、他に少し実例をあげてみましょう。 易しい例をあげますが、だからといって馬鹿にしてはいけません。 英語上達のコツは、易しい英文であっても「英語の思考法」という 基本に忠実に、ということに尽きるからです。 では、1番目の例です。 ----------------------------------------------------------- Water is essential to life. ----------------------------------------------------------- この文は、Water is essential(水は不可欠です) …to life.(生物に。)と、ふたつに分けて理解します。 「水は不可欠です」と言っておいて、何に水が不可欠かを副詞句で、 to life「生物に」と説明しているわけですね。 2番目の例です。 ----------------------------------------------------------- I am blessed with good health. ----------------------------------------------------------- 皆さん、各自で考えてみてください。 文章の前半は、I am blessed …「私は恵まれている」ですね。 それを副詞句、with good health.「健康に。」で補足説明しています。 3番目の例に行きましょう。 -------------------------------------------------------------- He is very busy in writing an essay. -------------------------------------------------------------- まず、どこで句切りますか? He is very busy …「彼はとても忙しい」ですね。 これを in writing an essay.「論文を書くのに。」で説明しています。 副詞句 in writingは、前置詞+動名詞でできています。 彼は忙しいのですが、何でそんなに忙しいのかを、副詞句で 説明しているわけです。 そこで、in writing「書くことに」と言っておいて、 更に an essay「論文を」と説明しています。 副詞句の例をあげてみましたが、いかがだったでしょうか? このように、英文を「英語の思考法」で分析するSIM方式で 勉強する事によって、英語の語感がわかってきます。 英語とはこれだったんだ、という手応えですね。 これがはっきり理解できることで、英語学習が本当の意味で 楽しくなります。 さて、これまで3回のシリーズで、副詞句について説明しました。 この副詞句と、前回のシリーズでお話ししてきた形容詞句は、 同じように前置詞+名詞でできていて、この外形から共に、 前置詞句と呼ばれます。 このように外形上全く同じ形をしている前置詞句が、 ある時は形容詞句で、ある時は副詞句として使われています。 その区別は、いったいどのようにつけるのでしょうか? …この続きはまた来週! …お楽しみに!
副詞句を覚える(2)
「SIMの英文法」シリーズは、前回から「副詞句の働き」という テーマでお話しをしています。 副詞句を「英語の思考法」で理解することの大切さは、 いくら強調しても強調しすぎるということはありません。 なぜなら、それは「英語の本質」を理解することに深く かかわっているからです。 これをきちんと把握することで、「英語とはこれだったんだ!」と 深く納得することができるようになります。 こうなってくると、英語学習がますます楽しくなりますよ。 たとえば、これです。 “Gone with the Wind” 皆さんご承知のとおり、映画にもなった有名な小説の題名ですね。 しかし、これを「風と共に去りぬ」と訳したのでは、 英語の語感が死んでしまうんです。 読者の皆さんは、最初の Goneという語を聞いただけで、 ただちに「行ってしまった」という語感が響いてくるでしょうか。 日本人は Goneで「行ってしまった」という語感を感じとらないで、 with the Wind まで読んでから、「風と共に去りぬ」と 日本語の順序に翻訳しなければピンときません。 これはどういうことかと言いますと、日本語は「行ってしまった」 という結論の前に、「風と共に」という状況をまず考えることによって 成立している、ということなんです。 これが、日本人に頑固にしみついている「日本語の思考法」です。 ですから Goneだけでは「行ってしまった」という語感を感じる事が できなくなっているんですね。 英米人の感じ方はこれと違い、まず Gone を耳にした段階で瞬間的に、 「行ってしまった」という語感を感じます。 それに続いて、with the Wind を聞くことで、「風と共に」という 付帯状況を感じ取っているわけなんです。 …すると、こうなります。 --------------------------------------------------------------- Gone(行ってしまった)… with the Wind(風と共に) --------------------------------------------------------------- このように「英語の語順」に忠実なSIM訳で理解すると、 Gone(行ってしまった)の寂しさ、空虚感が、with the Wind(風と共に) という副詞句によって、さらに強調されます。 これを、日本語の語順で「風と共に去りぬ」と訳したのでは 何の味わいもありません。 先ほど、「それでは英語の語感が死んでしまう」と書きましたが、 その理由はこういうことなんです。 英語の語感を生かして、英語らしく感じ取ることは、 このように「英語の語順」に忠実なSIM訳でなければならない事が 理解できると思います。 つまり、このように英語は、Goneと結論を言ってしまってから、 どこに行ってしまったのか、誰と行ってしまったのかという状況を、 副詞句で付け加えて説明していくのが普通なんです。 私たち日本人は「風と共に去りぬ」と考えるのがあまりにも当然の ことですから、「風と共に」が状況で「去りぬ」が結論だ、 などと、いちいち分析して考えてはいません。 しかし、英語を「英語の思考法」で分析するSIM方式で勉強する 事によって、今まで当然の事として考えてもみなかった事が、 明瞭にわかってきます。 これが本当の意味で「英語がわかる!」ということなんです。 ここで言っている「わかる」ということばは、漢字で書くと、 「分かる」に当たります。 物事を理解するための一つの方法は、対象を分析することから 出てくるんです。 Gone with the Windを、動詞の過去分詞+副詞句に分析する事により、 日本語と英語の違いがよりよく理解されるわけですね。 では、少し実例をあげてみたいと思いますが、 それはまた次回にしましょう。 …この続きはまた来週! …お楽しみに!
副詞句を覚える(1)
「SIMの英文法」シリーズは、今日から新しいテーマ、 「副詞句を覚える」がスタートします。 始める前に、ちょっと復習です。 前回は、形容詞句を「英語の思考法」で捉えようということでした。 形容詞句を日本語の語順でいくら input しても、それは、 原理原則を知って応用する大人の学習法ではないので、 効率が悪すぎます。 具体例をあげましょう。 前回ご紹介した「世界地図」です。 では、皆さん、これを英語で言ってみてください。 …はい。 当然、まず the map ですね。 「英語の思考法」ではまず、the map を先に出し、それから、 それが何の地図かということで of the world をくっつける ということでした。 このように「英語の思考法」で覚えるように意識していると、 「日本地図」と言う場合にも、まずサッと、the mapと言っておいて、 of Japan と楽に言えるようになります。 これが、原理原則を知って後は次々と応用していく 「大人の学習法」でした。 副詞句も全く、これと同じ事が言えます。 副詞句の場合も、「英語の思考法」を意識しながら input すると、 学習の効率がグーンとアップします。 では、具体例です。 次の日本語を英語で言ってください。 「私はブラジルに叔父がいます」 …いかがでしょうか? ちょっと簡単すぎる例文かもしれませんが、理解し易いように、 あえて簡単な例文にしました。 さっそく、これを英訳してみましょう。 「英語の思考法」では、「英語の語順」で発想しますから、 まず何が来るでしょうか? …はい。 答は、「私には叔父がいます」の部分、I have an uncle ですね。 それから、それを説明するために in Brazil. と言います。 この文の in Brazilが副詞句であることは、初歩的な文法事項ですから、 誰にでもわかります。 すなわち have を説明しているから副詞句です。 ご承知のとおり、動詞、形容詞、また副詞を説明している句を 副詞句と言いますが、その中でも、動詞を説明している場合が 多いのです。 また、文の最初にあって、その後の動詞または文全体を説明している こともありますが、たいていは被修飾語句の後についています。 この例文のポイントは、I have an uncle「私は叔父を持っている」 つまり「叔父がいる」という事をさらに説明するために、 副詞句で in Brazil「ブラジルに」と言う、という点です。 あまりに簡単な例文なので、意識にさえのぼらなかったかも しれませんが、大切なことは、このように、 「私は叔父を持っている… ブラジルに」と「英語の思考法」で 理解することです。 このように、易しい英文を理解するときから、 「英語の思考法」を意識するとが非常に大切です。 そうしておけば、難しく複雑な英文になっても、混乱することなく、 「英語の語順」でスラスラと理解できるようになりますよ。 …この続きはまた来週! …お楽しみに!
形容詞句を覚える(3)
「SIMの英文法」シリーズは、新しいテーマ「形容詞句を覚える」が 始まっています。 今日は、その3回目です。 SIM方式で英文法を学ぶと、非常によくわかり、効率的です。 形容詞句を覚える場合も同じですね。 こういったものは実際にドンドン数をこなして、 そこから原理原則をしっかり身につけるようにしましょう。 というわけで、前回やりましたが、 「自由の女神」を英語で言ってください。 すぐ言えますか? …答えは はい、the Statue of Liberty ですね。 その際、丸暗記はダメだ、ということでしたね。 まず、the Statue、「像」を先に口に出します。 それから、of Liberty ですね。 この順序を決して間違えないようにしてください。 ------------------------------------------------------------ 自由の女神 = 像…自由の = the Statue … of Liberty ------------------------------------------------------------ …ということですね。 では、次の問題です。 「世界地図」を英語で言ってください。 先の答は見ないでください。 …はい。 まず、何を先に言いますか? the map ですね。 それから、of the world を付け加えます。 世界地図は、the map of the world ですね。 the world map でも間違いではないですが、 「英語の思考法」に忠実という点から言って、 the map of the world と覚えたいです。 このように「英語の思考法」で覚えるように意識していると、 「日本地図」と言う場合にも、まずサッと、the mapと言っておいて、 of Japanと楽に言えるようになる、ということでした。 では、この調子でガンガン行きましょう。 「相対性理論」と英語で言ってみてください。 相対性は、英語で Relativity と言います。 はい、いかがでしょうか? まず、何を真っ先に出すべきでしょうか? …それは「理論」ですね。 the Theory です。 それから、of Relativity と言います。 the Theory of Relativity ですね。 もちろん、アインシュタインの有名な理論です。 これも the Theory「原理、理論」とまず理解して、 その次に、of Relativity 「相対性の」と、 分析しながら記憶することが大切です。 さて、ここで the Theoryの訳として、「原理」と「理論」の 2つを並べましたが、それは元の theoryに幾つも訳の可能性が あるからです。 このようにSIM訳では頭の中に2つ以上の訳をしていても よいのです。 ただし、the Theory of Relativity の場合は、 固有名詞化していますから、最後には「理論」と一般に通用する訳語に 落ち着かせるほうがよいでしょう。 …いかがでしょうか? 今回まで3回にわたって、形容詞句の記憶法として、 「英語の思考法」を応用するのが効果的である、 というお話をしてきました。 皆さんも「英語の思考法」を意識して、覚えるように 気を付けてください。 そうすれば、いくらでも応用が利き、しかも忘れにくいですよ。 …この続きはまた来週! …お楽しみに!
形容詞句を覚える(2)
「SIMの英文法」シリーズは、前回から新しいテーマ、 「形容詞句を覚える」が始まっています。 今日は、「形容詞句を覚える」その2です。 レクチャーを始める前に、ちょっと前回の復習をしましょう。 形容詞句の覚え方は、「とにかく覚える、そのまま丸ごと暗記する」 ではダメでしたね。 最も効率が良いのは、「英語の思考法」による形容詞句の記憶法だ、 ということでした。 この方法で覚えると、従来の方法の数十倍も楽に記憶でき、しかも、 忘れにくいという利点があります。 それどころか、もし忘れても容易に思い出すことができます。 なぜなら、そこに理論があるからです。 そして、「英語の思考法」による記憶術とは何かというと、 それは、「英語の語順」で覚える、ということでしたね。 たとえば、the Statue of Liberty 「自由の女神」は、まず、 the Statue(像)を、全体から切り離して input します。 それから、その「像」the Statue がいったい何の像なのか、 そのことを説明するための語句として、of Liberty を inputする、ということでした。 いま言ったことを、ちょっと整理してみましょう。 --------------------------------------------------------------- 自由の女神 = 像…自由の = the Statue … of Liberty ------------------------------------------------------------------ …とまあ、こういうことですね。 それから、「自由の像」がなぜ「自由の女神」になるかと言いますと、 これは慣用句です。 「自由の像」と言えば、誰もが「自由の女神」だと理解するのです。 いかがでしょうか? これが「英語の思考法」に基づく記憶法です。 つまり、「像」+「自由の」という「英語の語順」でinputする、 ということです。 間違っても、「自由の女神」と日本語の語順に翻訳して覚えては いけません。 この調子で、ドンドン行きましょう。 今日は、ちょっとこれを見てみましょう。 ----------------------------------------------- the map of the world (世界地図) ----------------------------------------------- 非常に簡単な語句ですが馬鹿にしてはいけませんよ。 「英語の思考法」を確認する上で、うってつけの語句なので、 ポイントをきちんと押さえておきましょう。 さて、the map of the world は、もちろん、the world map と言うこともできます。 日本人には後者の方が覚えやすいでしょう。 なぜなら「日本語の語順」と同じだからです。 しかし、私たちは、the map of the world と覚えたいですね。 なぜなら、それが「英語の思考法」に忠実だからです。 英米人は、the mapと言っておいて、その後で of the world と 形容詞句で、その地図が何の地図かを説明することの方が自然なのです。 このように、「英語の思考法」で覚えるように意識していると、 「日本地図」と言う場合にも、まずサッと、the mapと言っておいて、 of Japan と楽に言えるようになります。 これが「原理原則を知ってそれを応用する」、という「大人の学習法」 なのですね。 …この続きはまた来週… …お楽しみに!
形容詞句を覚える
「SIMの英文法」シリーズ、今日から新しいテーマが始まります。 それは、「形容詞句を覚える」です。 さて英語では様々な形容詞句の表現がありますが、 皆さんはそれらをどのようにして覚えていますか? 一般には、「とにかく覚える、そのまま丸ごと暗記する」、 という記憶法が中心だと思います。 しかし、私はここで、「英語の思考法」による形容詞句の記憶法 というものを提案したいんです。 この方法で覚えると、従来の方法の数十倍も楽に記憶でき、 しかも忘れにくいという利点があります。 それどころか、もし忘れても容易に思い出すことができます。 なぜなら、そこに「理論」があるからです。 これが、「基本をマスターして、どんどん応用していく」という 確かな方法論に基づいた記憶法なんです。 「英語の思考法」で記憶するとは、言い換えれば、 「英語の語順」で覚える、ということです。 …たとえば、これです。 --------------------------------------------------- the Statue of Liberty 「自由の女神」 ---------------------------------------------------- この語句を覚える際に、「自由の女神」という風に、 「日本語の思考法」でinputしてはいけません。 これを効率よく「英語の思考法」で記憶するには、 まず真っ先に「像」the Statue だけを頭にinput しなければ なりません。 そうして、その後の of Liberty は、「像」the Statue というものが いったい何の像なのか、そのことを説明するための語句だ、 というような捉え方ですね。 これが「英語の思考法」に基づく記憶法です。 つまり、「像」+「自由の」という英語の語順でinputする、 ということです。 決して「自由の女神」と日本語の語順に翻訳して覚えないように 注意しましょう。 ところが、日本の多くの先生は、このような語句は丸ごと暗記しなさい と言います。 でも、これを「像」「自由の」と分析しないで丸暗記すると、 自力で思考する力、つまり応用力がつきません。 丸暗記というものは、「原理原則を知ってそれを応用する」という 大人の勉強法ではないからです。 暗記本位の勉強法はせいぜい高校までで、それ以後は、 「考え方を学ぶ」勉強法に切り替えなければなりません。 覚えなければならないことが多いからといって、 暗記する事だけに気を取られていると、頭が固くなってしまいます。 SIM同時通訳方式は、応用力の根源である「英語の思考法」を 学ぶのですから、大人にふさわしい勉強法だと言えるのですね。 次回から、この要領で具体的にいろいろな形容詞句を覚えていきます。 それらの練習を通して、「英語の思考法」に基づいた記憶法を、 徹底的に頭に刻み込んでいただきたいと思います。 …この続きはまた来週… …お楽しみに!
「日を現す表現」(最終回)クイズに挑戦
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその9回目で、「日を現す表現」(最終回)です。 前回は、「日を現す表現」について、少し別の角度から、 「英語の思考法」vs「日本語の思考法」というテーマでお話ししました。 ちょっと復習しましょう。 「おととい」と英語で言うには、まずthe dayをサッと言っておいて、 「その日」がどんな日かを説明するために、before yesterdayと言うのだ と言いましたが、この発想はなかなか日本人にはできない、 ということでしたね。 なぜなら、日本人は「日本語の思考法」をするので、「おととい」を 日本語に翻訳して「昨日の前の日」と日本語の順序にして捉えるから、 ということでした。 日本語では、「昨日の前の日」ですが、 英語では「その日」+「昨日の前の」です。 つまり、説明される語句と、説明する語句が日本語と英語とでは 逆になっています。 これは、今まで何度も言っていることですが、「思考順序が逆」 ということなんです。 日本人にとって、英語が難しく感じられる原因がここにあります。 つまり、「おととい」を「昨日の前の日」と「日本語の思考法」で 捉えてしまうこと、ここにすべての原因があるのです。 結局、「日本語の思考法」とは、「日本語の語順で考えてしまう」 というクセなんですね。 日本人は英語をinputするときも「日本語の思考法」に従って、 いったん「英語の語順」を崩して、「日本語の語順」に置き換えて 理解しようとします。 これが諸悪の根元なんです。 このことは当メルマガ読者の皆さんなら、全員ご承知のことでしょう。 ところが、私が強調しておきたいのは、文章単位の長い英語表現 だけではなく、非常に短い英語表現の中にも「英語の思考法」が 必要だということです。 つまり、「語順の置き換えをやめましょう」という当研究所の主張は、 長い「文章」のレベルにとどまるのではなく、もっと短い「句」や 「節」にもあてはまるのだ、ということでしたね。 …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 今回は、「日を表す表現」の最終回ということで、 読者の皆さんに簡単なクイズを出したいと思います。 では、最初の問題です。 「おととい」を英語で言ってみてください。 最近やったばかりですね。 はい、どうぞ…。 …いかがですか? まず“the day”がサッと出てきましたか? 答を言いましょう。 「おととい」は、the day(その日)+ before yesterday(昨日の前の) ということなので、the day before yesterday ですね。 では、次の問題です。 「あさって」を英語で言ってみてください。 はい、どうぞ… …いかがでしょうか? 簡単ですよね。 「あさって」は、the day(その日)+ after tomorrow(明日の後の) ということで、答は、the day after tomorrow ですね。 このように、まず the day を言っておいて、それから、 その日を形容詞句で説明する。 これが「論理的思考」ということでしたね。 つまり、日を表す表現を、「the day+形容詞句」という基本形で捉えて、 後は応用で考えるということです。 ここにも「英語の思考法」が生きているんです。 つまり、“おととい”を「日本語の思考法」で捉えると、 「昨日の前の日」ですが、これを「英語の思考法」で捉えると、 「その日+昨日の前の」になります。 「あさって」も同じです。 「日本語の思考法」では「明日の後の日」ですが、 「英語の思考法」では「その日 + 明日の後の」ですね。 このように、皆さんご承知の「英語の思考法」は、 文章単位で意識すると同時に、もっと短い単位の中でも 意識しなければなりませんよ。 では、クイズの続きです。 次の2問がスラスラとできたら免許皆伝です。 最初の問題です。 先週は“ last week”ですが、 「先々週」は何と言いますか? …いかがですか? まず、その週 “the week”が真っ先に出たでしょうか。 その後で、その週がどんな週なのか、ということで、 「先週の前の」である“before last”を言います。 答は、“the week before last”です。 ちなみに、ここでは、before last week の week は 省略されています。 最後の問題です。 「再来週」は英語で何と言いますか? 来週は “next week”ですね。 では、どうぞ…。 答は… “the week after next” ですね。 サッと出てきましたか? このように、文章より短い単位でも「英語の思考法」を意識すること、 これこそ、英語上達の秘訣なんですね。 …この続きはまた来週… …お楽しみに!
「英語の思考法」vs「日本語の思考法」
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその8回目で、「英語の思考法」vs「日本語の思考法」です。 前回のテーマは、「日を現す表現」でした。 ちょっと前回の復習しておきましょう。 私は前回、「大人には大人の学習法がある」ということを お話ししました。 大人には子供にない大きな長所があり、それは、物事を 論理的に考えることができる、ということです。 この論理的な思考のために非常に有効なのが「英文法」です。 たとえば、「おととい」の表現ですね。 まず“the day”をサッと出しましょう。 そして、それを説明するために、“before yesterday”を 付け加えます。 ------------------------------------------------------------------ おととい = the day(その日)+ before yesterday(昨日の前の) = the day before yesterday ------------------------------------------------------------------ 「あさって」は、どうでしたか?覚えていますか。 「あさって」は、「その日」+「明日の後の」ですね。 すると、こうなります。 ------------------------------------------------------------------- あさって = the day(その日)+ after tomorrow(明日の後の) = the day after tomorrow ------------------------------------------------------------------- …いかがですか? これが「論理的思考」ということでした。 論理的思考というのは、いくらでも応用が利くと言うことです。 基本形をしっかり押さえた後は、ある法則に基づいて、 どんどん応用していける、ということです。 つまり、日を表す表現を、「the day+形容詞句」という基本形で捉えて、 後はその応用で考えるということです。 これが、大人の学習法なんですね。 …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 今まで説明したことを、別の角度から少し詳しくお話ししましょう。 事の本質は、「英語の思考法」vs「日本語の思考法」なんです。 「おととい」と英語で言うには、まずthe dayをサッと言っておいて、 「その日」がどんな日かを説明するために、before yesterdayと言うのだ と話しましたが、この発想はなかなか日本人にはできませんね。 なぜなら、日本人は「日本語の思考法」をするので、「おととい」を 日本語に翻訳して「昨日の前の日」と日本語の順序にして捉える からです。 日本語では、「昨日の前の日」ですが、 英語では「その日」+「昨日の前の」です。 つまり、説明される語句と、説明する語句が日本語と英語とでは 逆になっています。 これは、今まで何度も言っていることですが、「思考順序が逆」 なんです。 日本人にとって、英語が難しく感じられる原因がここにあります。 つまり、「おととい」を「昨日の前の日」と「日本語の思考法」で 捉えてしまうこと、ここにすべての原因があるのです。 結局、「日本語の思考法」とは、「日本語の語順で考えてしまう」 というクセなんですね。 日本人は英語をinputするときも「日本語の思考法」に従って、一旦、 英語の語順を崩して、日本語の語順に置き換えて理解しようとします。 …これが諸悪の根元なんです。 まあ、このことは当メルマガ読者の皆さんなら、全員ご承知のことと 思います。 ところが、今回私が強調しておきたいのは、文章単位の長い英語表現 だけではなく、非常に短い英語表現の中にも「英語の思考法」が 必要だということです。 つまり、「語順の置き換えを止めましょう」という当研究所の主張は、 長い「文章」のレベルにとどまるのではなく、もっと短い「句」や「節」 にもあてはまるのだ、ということですね。 …この続きはまた来週。 …お楽しみに!
日を現す表現
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその7回目です。 前回のテーマは、「返り読み打破」に役立つ英文法、でしたが、 今日はその続きをお話しします。 ちょっと前回の復習しておきましょう。 前回私は、「日本語の思考法」が英語習得を妨げる、 という話をしました。 ここで私は、家族でアメリカに移住した知人を、 ひとつの具体例としてあげました。 海外移住した知人に、半年たった頃、様子をきくと、 「子供達の方がずっと早く英語を覚えている」 …ということでしたね。 このように、海外に一家で移住する場合など、 往々にして子供の方が大人より習得が早い、 という事実があるのです。 なぜ、このようなことになるのでしょう? 私は、ふたつの理由をあげましたね。 まず、1番目に「子供の方が記憶力が優れている」ということ。 そして、2番目の理由は、 「子供は大人と違って、『日本語の思考法』が強固に形成されてはいない」、 ということでした。 子供は大人に比べて、日本語に囲まれて過ごした時間が短いので、 大人に比べると「日本語の思考法」はしっかりしていません。 ところが、このことが英語習得にはプラスになるのです。 つまり、子供は「日本語の思考法」にあまり影響されないので、 比較的順調に「英語の思考法」を身につけていくことができる、 ということでしたね。 これと反対に、大人の場合は、なかなかうまく行きません。 その訳は、強固に形成された「日本語の思考法」です。 これが「英語の思考法」習得の邪魔をするのです。 「日本語の思考法」つまり「日本語の語順」と、 「英語の思考法」つまり「英語の語順」とでは正反対なので、 お互いに阻害し合うのですね。 ですから、大人が英語を習得する場合のポイントは、 まず、「日本語の思考法」を働かせないことです。 次に、「英語の思考法」に沿って英語を習得するよう、 意識して努力することです。 この2点に絞られます。 そんなことが簡単にできるのだろうか? …と思われるかもしれません。 もちろん簡単ではありませんが、 良くしたもので、大人には子供と違う長所があるのです。 それは、大人には、「論理的に納得できるものであれば、 新しい言葉であってもどんどん習得していく能力がある」 ということでした。 そのために有効なのが、「英文法」なのです。 すでに論理的思考を身につけている大人にとって、 「英文法」は大変に役立つ武器になりうる、 ということですね。 それでは、大人にふさわしい論理的思考とは、 どういったものなのでしょうか? 具体的に、どのようなことを言うのでしょうか? …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 今回は、その具体例として、 「日を表す表現」をとりあげてみましょう。 たとえば、「おととい」を英語で言うと何というでしょうか? この例は、今まで何度か、皆さんにご説明していますが、 とてもわかりやすい例なので、再度、ご紹介します。 「おととい」といえば、普通は、「昨日の前日」ということで、 まず“yesterday”や“before”という言葉が思い出されるでしょう。 ところが、それでは大人にふさわしい論理的思考とは言えません。 論理的思考とは「基本形さえ覚えればいくらでも応用が利く」 というものです。 この場合の「基本形」というのは、まず“the day”をサッと出す、 ということです。 そして、それを説明するために、“before yesterday”を 付け加えるということです。 これが、論理的な大人の思考です。 ------------------------------------------------------------------- おととい = the day(その日)+ before yesterday(昨日の前の) = the day before yesterday ------------------------------------------------------------------- いかがでしょうか。 このように「おととい」を、「その日」+「昨日の前の」というふうに、 分解して捉えると、後はいくらでも応用が利きます。 たとえば、「あさって」を考えてみましょうか。 「あさって」は、「その日」+「明日の後の」ですね。 すると、こうなります。 ------------------------------------------------------------------ あさって = the day(その日)+ after tomorrow(明日の後の) = the day after tomorrow ------------------------------------------------------------------ いかがですか? これが大人にふさわしい論理的思考です。 日を表す表現を、「the day+形容詞句」という基本形で捉えると、 後はいくらでも応用が利くようになります。 言い換えれば、「the day+形容詞句」という、ひとつの法則を覚えて、 後はそれを応用していく、というのが大人の学習法なのです。 そして、このことはすなわち、「英語の思考法」とイコールです。 …この続きはまた来週。 …お楽しみに!
「返り読み打破」に役立つ英文法 (続き)
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその6回目です。 前回のテーマは、「返り読み打破」に役立つ英文法、でしたが、 今日はその続きをお話しします。 ちょっと前回の復習しておきましょう。 前回私は、「日本人は発想の基本に『日本語の思考法』がある」、 というお話をしました。 その「日本語の思考法」とは、すなわち「日本語の語順」だ、 ということも話しました。 つまり、「日本語の思考法」とは「日本語の語順で」発想し、 考え、理解する、ということなのですね。 いわば日本人の大人の脳は「日本語の語順でないと働かない」、 そんなレベルにまで達しています。 これがどういう結果をもたらすかというと、それは、 「英語を英語の語順のままinputすることができなくなる」、 ということです。 結果として、日本人は「英語の語順」のままに訳したのでは、 日本語として不自然な訳に感じてしまいます。 そこで、「英語の語順」を崩して、「日本語の語順」に直してから 理解することになります。 これが悪名高い「返り読み」ですね。 読者の皆さんは、「返り読み」の弊害をすでにご存じなので、 詳しくは言いませんが、要するに日本人の英語下手は、 ここから始まっています。 そうしてSIMは、その「返り読み」を打破する上で、 英文法というものが使える、と言っているのですね。 …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 ちょっと具体的にお話ししましょう。 私の知人で、家族でアメリカに移住した人がいました。 半年ほどたって様子をきくと、 「いやー、私も家内も英語がダメでねー、 その点、子供達の方がずっと早く英語を覚えていますよ」 …ということでした。 私は、「そうか、やっぱり」と思いました。 海外に一家で移住する場合など、往々にして子供の方が、 大人より習得が早い、という事実があるようです。 なぜ、このようなことになるのでしょうか? ふたつの理由があると思います。 まず、1番目に「子供の方が記憶力が優れている」ということ。 これは、誰しも認めることでしょう。 しかし、それだけではありません。 2番目の理由があります。 私はこちらの方が、より重要だと思います。 それは、「子供は大人と違って、『日本語の思考法』が 強固に形成されてはいない」、ということです。 子供は大人に比べて、日本語に囲まれて過ごした時間が短いので、 大人に比べると「日本語の思考法」はしっかりしていません。 ところが、このことが英語習得にはプラスになるのです。 つまり、子供は「日本語の思考法」にあまり影響されないので、 比較的順調に「英語の思考法」を身につけていくことができる、 ということなのです。 これと反対に、大人の場合は、なかなかうまく行きません。 その訳は、強固に形成された「日本語の思考法」です。 これが「英語の思考法」習得の邪魔をするのです。 「日本語の思考法」つまり「日本語の語順」と、 「英語の思考法」つまり「英語の語順」とでは正反対なので、 お互いに阻害し合うのですね。 ですから、大人が英語を習得する場合のポイントは、 まず、「日本語の思考法」を働かせないことです。 次に、「英語の思考法」に沿って英語を習得するよう、 意識して努力することです。 この2点に絞られると私は思います。 そんなことが簡単にできるのだろうか? …と思われるかもしれません。 もちろん簡単ではありませんが、 良くしたもので、大人には子供と違う長所があるのです。 それは、大人には、「論理的に納得できるものであれば、 新しい言葉であってもどんどん習得していく能力がある」 ということです。 そのために有効なのが、「英文法」なのです。 すでに論理的思考を身につけている大人にとって、 「英文法」は大変に役立つ武器になりうる、 ということですね。 それも従来の英文法ではなくて、「SIM方式による英文法」 でなくては意味がありません。 では、具体的に、どのように英文法を活用するのでしょうか。 「SIM方式による英文法」とは何なのでしょうか。 …この続きはまた来週。 …お楽しみに!
「返り読み打破」に役立つ英文法
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその5回目で、「返り読み打破」に役立つ英文法、 というテーマでお話をします。 前回のテーマは、「日本語の思考法」でした。 …ちょっと復習しておきましょう。 以前、このコーナーでも紹介しましたが、 「母国語は文法を知らなくても、読んだり話したりしているのだから、 英語も文法はいらない」と主張する人たちがいます。 でも、SIM方式では「母国語の習得と外国語の習得は、 同じレベルでは考えられない部分がある」と考えるのです。 なぜなら、私たちの頭脳はすでに「日本語の思考法」で 働いているからだ、ということでしたね。 私たちは日本人として生まれ、小さな頃から日本人の様式で発想し、 考え、行動しています。 言語を司る「脳」も全く同じ事です。 日本人の脳は、小さな頃から、日本語の単語、文法といったものを 膨大に蓄積した上で、流ちょうに日本語を操っています。 この場合、発想の基本に「日本語の思考法」があるのですね。 「日本語の思考法」の本質とは何でしょうか? それは結局、「日本語の語順」である、ということでした。 「日本語の思考法」とは「日本語の語順で」発想し、考え、 理解する、ということなんです。 いわば日本人の大人の脳は「日本語の語順でないと働かない」、 そんなレベルにまで達しているんです。 これが、どういう結果をもたらすかというと…? …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 これがどういう結果をもたらすかというと、それは、 「英語を英語の語順のままinputすることができなくなる」、 ということです。 結果として、日本人は「英語の語順」のままに訳したのでは、 日本語として不自然な訳に感じてしまいます。 そこで、「英語の語順」を崩して、「日本語の語順」に直してから 理解することになります。 これが悪名高い「返り読み」ですね。 読者の皆さんは、「返り読み」の弊害をすでにご存じなので、 詳しくは言いませんが、要するに日本人の英語下手は ここから始まっているんです。 そうしてSIMは、その「返り読み」を打破する上で、 英文法というものが使える、と言っているのです。 次回はこの点を、具体例を交えて詳しく説明します。 …では、また来週お会いしましょう! …お楽しみに!
日本語の思考法
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその4回目で、「日本語の思考法」です。 前回は、「名訳の問題」というテーマでお話をしました。 …ちょっと復習しておきましょう。 私は前回、「名訳はほどほどに」と言いました。 なぜなら、一般的な参考書の模範訳を見てください。 参考書の模範訳というものは、日本語として凝りすぎている結果、 肝心の英語からかけ離れている場合があります。 ためしに参考書の模範訳だけを見て、そこから逆に英作文して、 元の英文と比較してみると良くわかります。 あまりに違うので、「エーッこれが元の英文!」 という場合さえあります。 …これが「名訳の問題」なんですね。 ちょっと考えればわかることですが、 現段階での私たちの目標は、翻訳家になることではありません。 翻訳家の場合は、こなれた美しい日本語で、 英語を和訳する必要があるでしょう。 しかし、私たちの目標はそこにはありません。 私たちの目標は、英文を少しでも速く、そして正確に、 理解できるようになることです。 つまり、名訳である必要はないのです。 むしろ、そこにこだわっていると、本来の英語から どんどん離れていく恐れがあります。 ですから、SIM方式の英文法は、 「速読即解のための英文法」であって、 従来のように「こなれた日本語にするための英文法」 ではないのです。 このポイントを押させておくことが非常に大切だ、 ということでしたね。 …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 ところで、以前、このコーナーでも紹介しましたが、 「母国語は文法を知らなくても、読んだり話したりしているのだから、 英語も文法はいらない」と主張する人たちがいます。 でも、SIM方式では「母国語の習得と外国語の習得は、 同じレベルでは考えられない部分がある」と考えるのです。 なぜなら、私たちの頭脳はすでに「日本語の思考法」で 働いているからです。 私たちは日本人として生まれ、小さな頃から日本人の様式で発想し、 考え、行動しています。 言語を司る「脳」も全く同じ事です。 日本人の脳は、小さな頃から、日本語の単語、文法といったものを 膨大に蓄積した上で、流ちょうに日本語を操っています。 この場合、発想の基本に「日本語の思考法」があるのですね。 「日本語の思考法」の本質とは何でしょうか? …それは結局、「日本語の語順」なんです。 「日本語の思考法」とは「日本語の語順で」発想し、考え、 理解する、ということなんです。 いわば日本人の大人の脳は「日本語の語順でないと働かない」、 そんなレベルにまで達しているんです。 これが、どういう結果をもたらすかというと…? …この続きはまた来週! …お楽しみに!
名訳の問題
「SIMうんちく」では、このところ「SIMの英文法」という シリーズで連載しています。 今日はその3回目で、「名訳の問題」です。 前回は、「翻訳の弊害」というテーマでお話をしました。 …ちょっと復習しておきましょう。 今までの学校英語では、「英語を日本語に訳すこと」、 つまり「翻訳」が英語を学ぶ第一の目的でもあるかのような 教授法がなされてきた、というお話をしました。 これについては批判も多く、だいぶ是正されてきていますが、 しかし、大方は、最終的に日本語に翻訳することを ゴールとしているように見受けられる、 ということでしたね。 その翻訳のための道具として、英文法が用いられています。 いわば、翻訳を上手にするための「うまい訳をするための英文法」 になっている、ということでした。 言い換えると、良い日本語にすることばかりに力が注がれ、 肝心の英語を理解することがないがしろにされています。 実は「英語を理解すること」と、「日本語をうまく練り上げること」 とは全く別のことなのです。 これについては、「名訳の問題」、というものがあります。 皆さんの中にも、「名訳をものにしたい」という願望をお持ちの方が いらっしゃると思いますが、私は「名訳もほどほどに」、 と忠告したいと思います。 それはなぜかというと…? …前回は、ここまででした。 今日はここからです。 なぜ「名訳はほどほどに」と言わなければならないのでしょうか? たとえば、一般的な参考書の模範訳を見てください。 参考書の模範訳というものは、日本語として凝りすぎている結果、 肝心の英語からかけ離れている場合があります。 ためしに参考書の模範訳だけを見て、そこから逆に英作文して、 元の英文と比較してみると良くわかります。 あまりに違うので、「エーッこれが元の英文!」 という場合さえあります。 …これが「名訳の問題」なんですね。 ちょっと考えればわかることですが、 現段階での私たちの目標は、翻訳家になることではありません。 翻訳家の場合は、こなれた美しい日本語で、 英語を和訳する必要があるでしょう。 しかし、私たちの目標はそこにはありません。 私たちの目標は、英文を少しでも速く、そして正確に、 理解できるようになることです。 つまり、名訳である必要はないのです。 むしろ、そこにこだわっていると、本来の英語から どんどん離れていく恐れがあります。 ですから、SIM方式の英文法は、 「速読即解のための英文法」であって、 従来のように「こなれた日本語にするための英文法」 ではないのです。 このポイントを押させておくことが非常に大切ですね。 …この続きはまた来週! …お楽しみに!
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