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暖炉に薪をくべる

 最近、私は、ビスマルクが奥さんにあてた手紙を読んで

 とても感動しました。

 ビスマルクと言えば、もちろん「鉄血宰相」です。


「鉄(大砲)と血(兵隊)」に象徴される強力な武力と、

 魔法のような外交手段をあやつって、

 当時38の諸侯国に分裂していたドイツを見事統一した人です。

 そんな彼が、このような手紙を奥さんに書くなんて…!

 まあ、お読みください。

     
         *  *  *


  私はおまえを、主にあって心から愛するために結婚した。

  私はこの世にあって、外で冷たい風が吹き、

  凍りつくような寒い晩などに、暖炉の火が赤々と燃えている

  温かい我が家を心から切に求めたがゆえに、おまえと結婚した。


  私は、暖炉のように温かい優しい心を持ったおまえを

  大切にしていきたいと思う。


  そのために私は、暖炉に薪をくべ、

  火が消えないようにするために、あらゆる悪からおまえを守り、

  小さなともし火が消えないようにするために、

  一生懸命になりたいと思う。


  というのは、私にとっては主イエスのあわれみを除いては、

  おまえの愛よりも尊いものはないからだ。




 …実に感動的な手紙ではないでしょうか。

 ここには、幸福な結婚の秘訣が書かれています。


 結婚するまで、人はおもに自分だけを喜ばせて生きています。

 ところが結婚してからはガラッと変わる。

 それだけでは、到底うまくいかないからです。


「相手の喜び」を「自分の喜び」とするような所までいかないと、

 本当のところ、幸福な結婚生活とは言えないでしょう。

 ビスマルクは、そのことを熟知していました。


 結局、結婚とは、

「生まれつきの自己愛が本当の愛に成長していくための学校」

 のようなものではないでしょうか。



「暖炉に薪をくべる」 …美しい表現です。

 もうすぐホワイトデー。

 私もさっそく、薪をくべることにしましょう(笑)。




   In this same way, husbands ought to love their wives

  as their own bodies. He who loves his wife loves himself.
 
         Bible(Ephesians 5:28)


  〔そのように、夫も自分の妻を自分のからだのように
   愛さなければなりません。自分の妻を愛する者は
   自分を愛しているのです。〕
  
         聖書(エペソ人への手紙 5章28節)
by danueno | 2009-03-11 16:56 | 編集後記


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