日本人に最適の英語習得法

     ~ 日本語の「触媒効果」 その2 ~
  


「SIMうんちく」は、このことろ「日本人に最適の英語習得法」

 というテーマでお話しています。


 さっそく、前回の復習をしましょう。

 日本語を効率よく利用して英語学習をする、ということに関して、

 スーパーエルマーの Hopに並ぶものはありません。


 Hopでは、英文がセンスグループ、

 つまり意味のまとまりごとに句切られ、その直後に

 日本語の同時通訳がついていましたね。


 この Hopで訓練すると、英文を最後まで聞き終えてから意味を

 考えるという、日本人特有の悪いクセが無くなり、

 「英語の語順」で内容が理解できるようになりますよ。


 しかし、Hopを聴いた方の中には、

 「ブツ切れの英語に日本語が混じっていて違和感がある」とか、

 「英語は英語だけで理解すべきじゃないの?」という感想を

 持つ方もおられます。


 前回は、これらの疑問について、具体的にお答えしました。


 実は、Hop についている日本語訳、これをSIM訳と言いますが、

 この SIM訳が、センスグループごとの英語とガッチリ結びついて、

「内容を理解」する上で、強力な助っ人になるんです。


 具体的に言うと、前回の英文で、but the patient singer という

 フレーズがありましたね。


 Hopでは、その英語音声の直後に「しかし忍耐強い歌手は」という

 日本語訳が流れます。


 すると、but the patient singerという英語だけでは

 漠然としていたイメージが、「しかし忍耐強い歌手は」という日本語と

 ガッチリ結合して、ある具体的なイメージとして強烈に、脳の中に

 刻み込まれるんです。


 これは日本語だから可能なことです。

 これを「日本語の触媒効果」と呼ぶ、というお話でした。


 日本語にこれほどの力があるのなら、私たちは日本語を使わない手は

 ありません。 


 ですから「英語は英語だけで理解すべきじゃないの?」という考えは、
 
 ちょっと「的はずれ」なんです。


 もちろん、「英語を英語のまま理解する」ことは可能で、

 事実、多くの上級者はその域にあります。


 そして、「英語を英語のまま理解する」ことは、英語学習の最終目標で

 あるべきです。


 ところが、学習の最初の段階からそれを目指すと、これはかなり無理が

 あるのも事実で、はじめからそれができる人は、まずいませんね。



 …ここまでが、前回の内容でした。

 今日の分はここからです。


 さて今、「英語を英語のまま理解するという考えには、かなり

 無理がある」と言いましたが、今日は、このことをわかりやすく

 説明しましょう。


 たとえば、先ほどの例で言いますと、but the patient singer のうち

 singerは、日本語がなくても頭の中でイメージしやすいでしょう。


 歌手が歌っている姿をパッと浮かべれば良いのですから。


 しかし、patientはどうでしょうか。


 日本語訳は「忍耐強い」ですが、これを日本語の助けなしで、

 具体的にどのようなイメージを持てばよいのでしょうか。


 さあ、皆さんやってください。

 patientのイメージを具体的に頭の中に思い浮かべてください。


  …すごく大変なんじゃないですか。


 なぜ難しいかというと、patientは物を表す言葉ではなく、

 ひとつの概念を表す言葉だからです。


 概念を表す言葉を、日本語の助けなしに、そのまま理解することは

 とても難しいことなんです。


 初級者であるほど、そうです。

 いや、中級者でも難しいでしょう。


 すべての英語を、日本語の仲介なしに、英語でそのまま理解する

 ことは、かなりの上級者でなければ無理だ、と言えるのです。


 「英語は英語で理解する。日本語を介してはダメ」と主張している

 人々は、実は、このことを忘れがちなんですね。


 物を表す言葉はイメージするのが簡単ですが、

 概念を表す言葉をイメージするのは非常に難しいんです。


 ですから“patient”は、まず日本語の助けを借りて、「忍耐強い」と

 認識するわけです。


 するとpatientは「忍耐強い」という意味とガッチリ結びつき、

 ひとつの概念として、しっかりと私たちの脳に刻み込まれます。


 そうして、いったんしっかりと意味が刻み込まれたら、

 今度は、次第に日本語の媒介なしに認識することが可能になってきます。


 つまり、最初は日本語の助けを借り、上達したら日本語から離れる。

 これが、日本人に効果的な英語学習法なんですね。



 もちろん、そんな手続きなしに、いきなり英語を英語でinputして

 英語をマスターしてしまう人もいます。


 そのようなことを書いた本もありますが、このような人たちは、

 ごく一部の「語学の天才」と呼ばれる人たちであって、

 私たちが単純にそれを真似しても、決してうまくいかないでしょう。


 天才ではない普通の日本人が、いかに効率よく英語をマスターして

 いくか、そのような観点がないとダメですね。


 そのために、日本語を最大限に活用する、ということですね。

 
 ですから、日本語を最大限に活用した Hop が、最も大切なステップ

 なんです。


 このHopで充分なトレーニングを積むと、英語がセンスグループごとに、

 「英語の語順」で素早く正確に理解できるようになり、英語力が大幅に

 UPします。


 そうして次の段階で、今度は日本語から離れるようにします。

 スーパーエルマーの学習で言うとSkipの段階ですね。


 Skipは、何かというと、


 …それについては、また次回お話ししましょう。

 楽しみにしていてください!
[PR]
by danueno | 2008-06-04 16:21 | SIMうんちく


<< No.246 SIM音読用英文 No.245 オリジナル英文 >>