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SIMの英文法

~ 関係代名詞は怖くない! その2 ~


 今日は、関係代名詞は怖くない、その2です。

 さっそく、前回の復習をしましょう。


 関係代名詞を難しいと思ってしまう理由は、学校英語にある

 と、前回書きました。


 結局、あの悪しき「返り読み」が、関係代名詞の理解を

 非常に困難にしているんです。
 


 そもそも、関係代名詞は文中で、二つの働きをしており、

 一つは「関係詞」としての働き、

 そしてもう一つは「代名詞」としての働き、

 ということでしたね。


 ところが、学校英語の「返り読み」では、この二つのうち

 関係詞としての働きに重点を置いて、「~するところの」

 と訳します。


 これは、代名詞としての働きを完全に無視しています。

  
 しかし、関係代名詞は、関係詞としての働きよりも

 代名詞としての働きの方が重要なんです。


 そして、「関係代名詞は代名詞だ」と考えるほうがはるかに

 易しいのだ、ということでした。


 …前回は、ここまででした。



 今日は例文を使って、そのことをご説明しましょう。


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  A baby boy was playing with a rattle beside

an armchair in which his mother was sitting.

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 文頭からセンスグループごとに読んでみましょう。


 はい、まず、A baby boy was playing なので、男の子が遊ん

 でいた、ですね。

 with a rattle ですので、ガラガラで、です。

 
 問題はその後です。


 日本人は、次の beside an armchair のあとに、in which が

 見えると、ついつい学校英語の「返り読み」のクセが出て

 しまいます。


 すなわち、beside an armchair を訳さずに置いておき、

 in which 以下の in which his mother was sitting.を

「その母親が座っているところの」と訳して、その前の

 beside an armchair と関係づけて、

「その母親が座っているところの肘掛け椅子のそばで」と

 翻訳してしまうのです。


 これは、非常に複雑な作業になり、読むスピードも

 当然落ちます。



 これに対して、SIM同時通訳方式では、すごく簡単です。


   A baby boy was playing (男の子が遊んでいた)

   with a rattle     (ガラガラで)

   beside an armchair   (肘掛け椅子のそばで)


 ここまで訳したら、

 SIM方式では、whichは代名詞として捉えますから、

 whichが何の代わりをしているのか瞬間的に考えます。


 代名詞は原則として直前の名詞の代わりをしていますから、

 which = an armchair だろうと見当をつけます。


 したがって、in which = in the armchair = in it

 であることが分かりますので、

 in which を、その中に、と訳すのです。


 最後に、his mother was sitting in it. ですから

 彼のお母さんが座っている、と訳し終わります。 


 以上を整理してみましょう。


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 A baby boy was playing(男の子が遊んでいた)

  with a rattle    (ガラガラで)

   beside an armchair (肘掛け椅子のそばで)

    in which      (その中に)

     his mother was sitting.(彼のお母さんが座っている)

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 いかがでしょうか?

 非常に平明にすっきりと理解できると思いませんか? 


 では、続きは、また来週!


           … お楽しみに!
by danueno | 2007-10-31 17:05 | SIMうんちく


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